出願手続き書類のサンプル


実際に特許庁へ出願をする場合に、始めのほう(願書といいます)は、ケースによって細かい
記載項目が違ってきます。
提出の方法も様々です。(窓口、郵送、オンライン出願等)
失敗をすると、その後始末の方がずっと大変です
弁理士に相談したり、特許庁の窓口で相談をしてから作成をする必要があります。
紙で作成する場合、A4判の用紙に、一行40文字、1ページ50行で印刷します。
できるだけ書き方を真似しながら書類を作ることができるように、箇条書きにしたり、表現を簡
略化しています。
このサンプルは、オンラインで出願手続きをするための形式です。
このとおりのデータを作って、発明協会(ホームページのリンク参照)の窓口に持っていくのが、
最も安上がりな出願方法です。
紙で提出すると、出願料よりも高い電子化手数料をとられます。

文章のほうは、もっと丁寧に詳しく書けば、そのほうがより素晴らしいものになります。
ホームページの方で説明をしましたが、出願費用を無駄にしないためにも、請求項だけはプロ
に依頼をすることをおすすめします。
電子出願方式が7月から改訂になりました。以下には、新方式のサンプルを提示します。
なお、この例はあくまでも、アマチュアの方が書きやすいようにアレンジしたものです。プロのための勉強用には不向きです。



【書類名】       特許願
【整理番号】      KA001
【あて先】       特許庁長官殿
【発明者】
【住所又は居所】     東京都いなか町1−1−1
【氏名】        加藤 雄二
【特許出願人】 
【郵便番号】      111−1111
【住所又は居所】     東京都いなか町1−1−1
【氏名又は名称】     加藤 雄二
【手数料の表示】
【提出物件の目録】
【物件名】         特許請求の範囲 1
【物件名】       明細書      1
【物件名】       図面       1
【物件名】       要約書      1


【書類名】明細書
【発明の名称】     筆記具
【技術分野】
 【0001】
  本発明は、文字や絵を書くために使用される筆記具に関する。
【背景技術】
 【0002】
 筆記具は、一般に文字や絵を書くために使用される。
 図2に、従来の筆記具の斜視図を示す。
 図の筆記具は、鉛筆1と消しゴム2から構成される。
 また、この図にはその他に、紙3と筆箱4が示されている。
 鉛筆1は、木の軸の中心に芯を挟んだ構造のものである。また、その一端は削って芯が出て
  いる。
 消しゴム2は、プラスチックやゴムを適当な形に固めて作られたものである。
 紙3は、ノートや伝票等である。
 筆箱4は、鉛筆1や消しゴム2を入れて持ち運ぶためのものである。
 以上の筆記具は次のようにして使用する。
 鉛筆1で紙3の上に字を書く。書き誤りがあれば、筆箱4から消しゴム2を取り出して消す。そ
  の後、再び鉛筆で字を書き直す。
【先行技術文献】
【特許文献】
 【0003】
【特許文献1】特開******号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
 【0003】
 以上のような従来の筆記具には、次のような解決すべき課題があった。
 1.書き誤るたびに鉛筆1と消しゴム2を持ち代えて修正をするから、鉛筆1を置くとき芯が折
    れることがある。
 2.筆箱4に鉛筆1と消しゴム2を一緒に入れると、消しゴム2に鉛筆1の芯が触れて汚れる。
 3.消しゴム2を筆箱4に入れ忘れて修正作業ができないことがある。
【課題を解決するための手段】
 【0004】
 本発明は以上の点を解決するために、次のような構成を採用する。
〈構成1〉
 鉛筆と、消しゴムと、上記鉛筆の端と上記消しゴムの端とを連結する連結具を備えたことを
  特徴とする筆記具。
 【0005】
〈構成2〉
 シャープペンシルと、消しゴムと、上記シャープペンシルの端と上記消しゴムの端とを連結す
  る連結具を備えたことを特徴とする筆記具。
 【0006】
〈構成3〉
 シャープペンシルと、消しゴムと、上記シャープペンシルの端と上記消しゴムの端とを連結す
  る連結具を備え、上記連結具は、上記シャープペンシルの芯入れ部端部に形成されて芯入れ
  部と連続した筒状孔を持ち、上記消しゴムは、上記連結具に着脱可能にはめ込まれて、芯入
  れ部の蓋を兼ねることを特徴とする筆記具。
【発明の効果】
 【0007】
 本発明の筆記具には次のような効果がある。
〈具体例と具体例2の共通の効果〉
 1.鉛筆やシャープペンシルと消しゴムとは連結具で連結されているので、いつも一緒でばら
     ばらにならない。
 2.鉛筆やシャープペンシルと消しゴムとが連結具で連結され、鉛筆等の芯の先と消しゴムと
      が触れないので、消しゴムが汚れない。
 3.字を消すとき、鉛筆等や消しゴムを机に置かないので、鉛筆等の芯が折れたり消しゴム
      が転がり落ちたりしない。
〈具体例2の特有の効果〉
  芯入れ部の蓋に消しゴムを使うと、芯が蓋にぶつかってもクッション効果があり、芯が折れに
   くい。
【図面の簡単な説明】
 【0014】
 【図1】 この発明の筆記具の具体例斜視図を示す。
 【図2】 従来の筆記具の斜視図を示す。
 【図3】 この発明のシャープペンシルによる筆記具の斜視図を示す。
 【図4】 この発明のシャープペンシルの主要部断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
 【0008】
  以下、本発明を図の具体例を用いて詳細に説明する。
【実施例1】
 【0009】
 以下の説明で、実施例1は構成1に対応し、実施例2は構成2と構成3に対応する。
 図1に、本発明の筆記具の具体例斜視図を示す。
 図の筆記具は、鉛筆11と消しゴム12と金具5とから構成される。
 また、この図にはその他に、紙3と筆箱4とが示されている。
 鉛筆11は、図2を用いて説明した従来どおりの構造のものである。
 消しゴム12は、プラスチックやゴムを鉛筆11と同じ太さに、棒のように固めて作られたもの
  である。鉛筆11と同じ太さにしたのは、鉛筆11と連結し易いからである。
 金具5は、金属の筒から構成され、鉛筆11の端と消しゴム12の端とを掴むようにして、鉛筆
 11と消しゴム12とを連結している。
 紙3は、ノートや伝票等である。
 筆箱4は、鉛筆11等を入れて持ち運ぶためのものである。
 【0010】
 以上の筆記具は次のようにして使用する。
 鉛筆11で紙3の上に字を書く。書き誤りがあれば、鉛筆11を逆さに持ち変えて、消しゴム1
  2を下にして字を消す。その後、再び鉛筆11で字を書き直す。筆箱4にはこのままの状態で収
  納する。
 こうした構造にすれば、鉛筆11と消しゴム12は金具5により一体化されているから、ばらば
  らにならないし、字を消す作業が簡単になる。
 なお、鉛筆11は、その形や長さは自由である。黒い芯のものだけでなく、赤や青の色鉛筆を
  用いてもよい。
 金具5は、消しゴムと鉛筆を連結できる連結具であればよく、バンド、釘、紐等、各種の手段
  を含む。また、鉛筆のどの部分と消しゴムのどの部分を連結していてもよい。
 消しゴム12は、鉛筆11より太い丸棒状のものでも、断面の四角いもの、三角、帯状、筒状
  等のものでもよい。鉛筆11より細いものでもよいし、また、子供の喜ぶような形にしたり、模様
  をつけてもよい。
【実施例2】
 【0011】
 図3には、鉛筆に代えてシャープペンシル13に消しゴム14を連結したものを図示した。ま
  た、図4には、シャープペンシル13のノックの部分の拡大部分断面図を示した。
 図3に示したように、シャープペンシル13の端に消しゴム14を連結具15で連結しても具体
  例1と同様の効果がある。
 シャープペンシル13は、鉛筆と同様の芯を、交換したり出し入れができる構成の筆記具をい
  う。
 図3のように、このシャープペンシル13のキャップ17を外したところには、消しゴム14がは
  め込まれている。シャープペンシル13のノックは、芯を出すときに押す部分であるが、この芯
  の補充のために、図4のように、ノック18の端に、筒状の芯入れ孔21がある。その芯入れ孔
 21の端に連なるように、内径のやや大きい筒状の筒状孔22があり、ここに消しゴム14がは
  め込まれている。
 【0012】
 消しゴム14は、筒状孔22に着脱可能にはめ込まれている。このように、シャープペンシル
  の芯入れ部21に筒状孔22を設けて、消しゴム23をはめこむと、消しゴム23が芯入れ部21
  の蓋の役割を果たす。また、この筒状孔22には、キャップ17が消しゴム14を包囲するように
  装着される。筒状孔はこのようにして、シャープペンシル13と消しゴム14との連結具の役割を
  果たす。
 なお、このシャープペンシル13の使い方は、鉛筆の場合と同様である。
 【0013】
 芯入れ部は、シャープペンシル13の芯の補充のために設けてあり、筒状孔22は、消しゴム
  14をはめこんで蓋のように着脱できる構造のものであればどんな構造のものでもよい。
 なお、具体例2の消しゴム14は、例えば図4に示したキャップ17の先に適当な連結具を介し
  て固定してもよい。
【符号の説明】
 【0015】
11 鉛筆
12 消しゴム
13 金具
3 紙
4 筆箱
【書類名】特許請求の範囲
【請求項1】
  鉛筆と、消しゴムと、前記鉛筆の端と前記消しゴムの端とを連結する連結具を備えたことを
   特徴とする筆記具。
【請求項2】
  シャープペンシルと、消しゴムと、前記シャープペンシルの端と前記消しゴムの端とを連結す
   る連結具を備えたことを特徴とする筆記具。
【請求項3】
  シャープペンシルと、消しゴムと、前記シャープペンシルの端と前記消しゴムの端とを連結す
   る連結具を備え、前記連結具は、前記シャープペンシルの芯入れ部端部に形成されて芯入れ
   部と連続した筒状孔を持ち、前記消しゴムは、前記連結具に着脱可能にはめ込まれて、芯入
   れ部の蓋を兼ねることを特徴とする筆記具。

【書類名】要約書
【要約】
【解決手段】  鉛筆11で紙3の上に字を書く。書き誤りがあれば、鉛筆を持ち変えて、消しゴム12を下にし
て字を消す。その後、再び鉛筆で字を書き直す。
【効果】 鉛筆11と消しゴム12はいつも一緒にあり、字を消す作業が簡単になる。
【選択図】図1

【書類名】図面 
【図1】
 
【図2】
 
【図3】
 
【図4】
 
 


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
これだけの書類で特許出願手続きをすると費用は次のようになります。
出願費用
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
特許のお話へ戻る
ホームページへ戻る